


| 在日イラン・イスラム共和国大使館から観光ビザを発行してもらった際、イラン国内における外貨両替に関する注意事項が記された文書を受け取りました。文書の内容を要約すると、「外貨両替を行う際はイラン・メッリー銀行にて行い、決して闇両替はしないように。」という趣旨のことが書かれています。こんな文書を配布しなければならないほど巷では闇両替が横行しており、政府はその対策に頭を悩ませていたのでした。 当時の公定レートはUS1ドルに対して3000リアルでしたが、闇両替で外貨両替をするとUS1ドルに対しておよそ5000リアルで両替することができました。つまり、正規のレートで両替すればするほど損をすることになり、そのため旅行者の多くは闇両替屋を介して外貨両替を行っていました。しかし、そうなると政府に入る外貨が減少するため、その対策として、イラン政府は上記の要請文書をイラン国内に入国する者に対して配付するとともに入国時の外貨を申請させて、なおかつパスポートにその申請額を記入して、出国時の残高と銀行で外貨両替した際に発行される両替証明書とを照らし合わせて闇両替をしたか否かのチェックを行っていました。 その後、政府が外貨両替の公定レートを実勢レートに修正したため、今では闇両替をすることによって生じる差益はほとんどなくなりました。ときおり闇両替を持ち掛けて来る者もいますが、前述のとおり闇両替をしたときの両替額と銀行で外貨両替した際の両替額にほとんど差がないため、闇両替はリスクを背負うだけの意味のない行為となりました。また現在、イラン入国に際してパスポートに手持ちの外貨の金額を記入することはありません。2000年に空路でテヘラン入りした際には、既にこの制度は廃止されていました。
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