

| 【写真】 テレキャビン2合目付近にて |
| テヘラン北部の山腹にあるトーチャールテレキャビンは、全長が7418mの、世界最長のロープウェーです。ロープウェーは1合目〜7合目までを結んでおり、1合目〜2合目までは1500m(所要時間7分)、1合目〜5合目までは4485m(所用時間20分)、1合目〜7合目までは7418m(所用時間33分)となっています。夏季に当地を訪れると、山頂付近に残った雪や色とりどりの可憐な草花を目にすることができます。 また、脚力に自信があるなら、ロープウェーを利用せずに1合目〜7合目まで徒歩で登ることもできます。私は1合目〜2合目まで徒歩で登りましたが、1〜2時間程度の時間を要しました。この1合目〜2合目付近のルートは地元に住む人々にとって格好のハイキングコースとなっており、沢山のハイカーの姿を見掛けました。しかし1合目〜7合目まで踏破するような猛者は、さすがにあまりいない様子でした。 写真を撮りながら2合目にあるロープウェーに到着したとき、レンズキャップをどこかに落としたことに気づきました。レンズキャップは既に生産中止された製品であり、販売店で購入することは困難な品物でもあるため、1合目から2合目までの登山路を注視しながら何度か往復して探しました。しかし結局見付からず、諦めて登山路脇に立って休憩していると、一人の男性が声を掛けてきました。「あなたはアフガン人ですか?」と。日本人とアフガン人の顔は非常に酷似しており、街を歩いているときにアフガン人から声を掛けられたこともありました。そのような理由から、男性は私のことをアフガン人だと勘違いして声を掛けて来たのでした。男性は英語はほとんどわからず、英単語とペルシア語の単語を互いにぎこちなく使って会話しながら2合目まで登り、そして来た道を引き返して登山道の入り口まで戻ったとき男性は、「モスクに行ってお祈りをするから、ここで待っていて。私はあなたをホテルまで送り届けたいんだよ」と言い残して、登山口の脇に設けられているモスクに消えて行きました。そして待つこと約20分。男性の運転する車でイマーム・ホメイニー広場まで送り届けてもらいました。距離にして数十キロもの長距離であり、別れ際にお礼の言葉を述べるとともに幾ばくかのお金を渡そうとしましたが受け取ろうとせず、仕方なくポケットにねじ込むような形でお金を渡しました。イランを旅行していると、人の心の温もりに恵まれる機会がよくあります。
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